新年のご挨拶(学校長)

「一色高校の改革」

学校長 村瀬 正幸

 新年明けましておめでとうございます。

●2020年、子年の幕開けです。十二支のトップバッターである「子」という漢字は、完了の「了」に、始まりをあらわす「一」という文字から成り立っています。このことから、子年は、何かを成し遂げ、新しいことを始める年であるといわれています。この子年の意味をしっかりと噛みしめて、今年、創立69年目を迎える一色高校の校是「謙虚・持続・気力」のもと、教育活動の一層の発展・充実に努めて参ります。

●高校時代というのは、独自のエネルギーや輝きを放つ時代です。「大きな子供」でも「小さな大人」でもない高校生は、世界や日本、これまで暮らしてきた自らの地盤である地域社会を感じつつ、これからの自分の在り方生き方を模索しています。一色高校が地域社会をステージとした様々な体験活動を提供しているのは、多様な世界、異なる世代の方々との関係の中から、これからの自分の在り方生き方を見定めて欲しいという考えからです。その体験活動の中で学んだことが、一色高校独自のエネルギーや輝きとして地域社会に放たれる日を、私は期待してやみません。

●一色高校では、今、3つの特色ある教育活動を展開しています。①学びの楽しさの実感軸(これまでできなかったことをできるようにする学習)、②地域活動の経験軸(ちょっとしたことで折れない、しなやかな心の力を育む学習)、③スポーツ・芸術の体感軸(本物に触れ、かけがえのない仲間を作る学習)です(ここをクリック!)。これらの学習を充実させるために、職員で本校独自の職能開発チームを組織し、「キャリアプランニングができる学校」作りに向けて取り組みます(ここをクリック!)。

●一色高校には、まだ県内公立高校では数少ない、このブログ型ホームページがあります。電子決裁の導入により、これら3つの学習活動の様子は、速やかにアップされています。その中で、もっとも閲覧数が多いのは、「一高〜先生のブログ」です。一色高校の職員が日々感じたこと、考えたことをこのブログに記載しています。これは、「私・私たちのパンセ」(ここをクリック!)といったところでしょうか(「パンセ」とは、フランス語で思考・思索という意味、17世紀フランスの哲学者パスカルに同名の著書がある)。トップページにある「中学生・保護者のみなさんへ」と共に、ぜひご覧ください。

●何かを成し遂げ、何かを始めるのがこの子年です。今年、一色高校は、これまでにない新しい取組を始めます。それは、各学年・科で選抜された生徒代表チームが日々の探究活動の成果を発表し、それを全学年・地域社会の方々と共有するという企画です。1年後に控えた創立70周年のプレ企画といってもよいでしょう。全学年、普通科・生活デザイン科の総力を結集したこの企画には、これからの社会がいかに変化しても、自ら課題を発見し、考えながら行動できる人になってほしいという職員の願いが込められています。SDGs(持続可能な開発のための目標)に近づくための本校の試みとして、校種を超えて地域社会に広く公開し、「一色高校のこれまで・これから」について、ご助言を賜る機会としたいと考えています。

●「<改革>とは、当たり前のことで、まだ十分ではないことをやっていくことだ。」これは、私のかつての上司の言葉です。まずは現状を踏まえることの大切さを教えてくれました。本年も、地域の皆様、保護者の皆様のお力添えをいただきながら、地域社会における本校の役割と責任を自覚し取り組んで参ります。これまでの心温まるご支援に感謝いたしますとともに、引き続き本校の教育方針や教育活動にご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。