古典を読む

●SNSの発達により、さまざまな出来事を自分で表現し、発信する時代になりました。表現する文字や方法は違えど、昔の人々も出来事やその時の感情をたくさんの人に伝えようとしました。その中でも選りすぐりのものが、作品となり教科書に載っています。

●古典の学習に文法は必要ですが、「古典を読む」というのは、書いた人の感情に寄り添い、考え方を知るということだと、1年間の古典の授業をしながら感じていました。

●この本は、2年生の古典の授業で紹介したものです。古文も載っていますが、内容が分かるように現代語訳も載っています。現代語訳から文法をつかむことは不十分ですが、内容を知るだけなら、とても読みやすく分かりやすい本です。

●私はこの本との出会いによって、古典を読むことの面白さを知りました。文法の難しさから古典を敬遠してしまいがちな高校2年生のこの時期に、この本を知ってほしいと思いました。

●教科書に載っているのは、作品の一部です。授業で取り扱えるのは、さらにその一部でしかありません。せっかく古典に興味をもったなら、ぜひ作品の全編を読んでみてください。全編を読む意欲が湧いたなら、難しいことは気にせず自分が読みやすい本を探してみてください。

(後藤)