桜 サクラ

● 一色高校の自販機コーナー付近に一本の桜の木がある。かなりの老木だが毎年見事な花を咲かせ、見る人の目を楽しませてくれる。頑張ってる姿はさしずめサクラ界の ”三浦雄一郎” と言ったところだろうか。

● 幹には虫に喰われたのか、あちこちに腐ってしまったところがあり、満身創痍の状態であることは素人目にも想像に難くない。台風が来て強風が吹くたび、枝が折れないか、幹が倒れないかと心配しているのは、私だけではないだろう。

● この桜の木、花も素晴らしいがその存在場所もいい。ピロティから階段を上がっていくと満開の桜を下から望めるのだ。そして花との距離も近い。

● 先日あらためて観察してみた。するとすでに花芽らしきものをあちこちにつけているではないか。やがて来る春に向けて寒さ厳しい中すでに花を咲かせる準備をしている。

● 私もそうだが、何か月、あるいは何年も先のために地道な努力や準備をすることが大切であることはわかっていても、なかなかできないことである。そういう点では、人間以外の物から教えられることも多い。

● 生徒たちは、1年後、あるいは10年後の自分の姿を想像できているだろうか。そしてそのために、今何をしているだろうか。

P.S. 老木と書いてきたが、もしかしたら樹齢は私の年齢と同じくらいかも知れない。教室の窓から、そしてピロティの階段からあの桜の木を見るたび、” 俺も頑張ってるからおまえも頑張れ。”と言われているような気がしてならない。(鈴木)